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会長挨拶


公益社団法人 日本照明家協会
                                          会長 沢田 祐二


皆様御健やかにお過ごしの事とおもいます。

 東北地方では復興に向けて懸命に毎日をお過ごしの事と思います。どうぞお身体に充分気をつけて、前に向かって強く進んで下さい。協会としては引き続き、東北支部のお役に立てる事を考えて行きたいと思います。
 そして大切な事は、私達照明家は、毎日の仕事に懸命に立ち向かっていい仕事をして「生きて行く力」を被災地の人達に伝える事だと思います。

 さて、当協会は昨年暮れ、12月24日に公益社団法人として認定されました。思えば総会決議から2年、公益委員会を中心に、綿密な準備と行政指導を受けながら、昨年9月1日大安の日に申請書を提出し、その間3ヶ月、厳しい審査にも粘り強く対応し、見事に認定を受けることができました。これもひとえに会員の皆様のこれまでの努力が報われた結果だと思います。当協会としても新たな発展を目指し、会員一丸となって「公益法人」として恥じない活動をしていかなければならないと思います。

 公益法人の認定を受けて「もの作り手」(照明家)として原点に戻るべき大きなチャンスと、捉えたいのです。「文化、芸術な面で、あまねく多数の人々の利益の増進に寄与すること」これが「公益法人」の定義です。人々の利益に寄与することとは、如何に優れた仕事をするかだと思います。それを見に来て下さった、また見て下さった人の心の片隅に、その「光り」が少しでも残って下されば、初めて「照明」に光りが当たった時ではないでしょうか。そういう意味で、観客との、視聴者との関わり合いの中で、改めて原点として確認できると思うのです。

 当協会は照明を職業とする人達個人の集まりです。しかし私たちの仕事は一人ではできません。ひとつの作品のためには、沢山のジャンルの人達、それに伴って大勢の人達が集まって群れをなします。しかしその大勢の人達一人ひとりの能力は、絶対に高くなければならないのです。そこには照明家としての深い知識と、高い技術を身につけていること、そして「もの作り手」としての意識をどう持っているかだと思います。私は会長就任以来、会員目線での協会の活性化を唱えてきました。照明家一人ひとりが「個」としての能力を高めるための事業展開、そうして情報公開、地域文化への貢献、照明を取り巻く環境の整備など、各委員会を中心に支部の人たち、明日を担う若い人たちと共に進めていきたいと思います。

 この新年には「公益法人」という大きなお年玉をいただきました。緊張感を持って、その主旨に沿った活動を、会員の皆様と積極的に進めて行きたいと思います。
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